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中学受験の算数・理科をわかりやすく極める。【難関校受験に特化したプロ講師のブログ】

プロ講師の視点から、開成中・麻布中・櫻蔭中・女子学院中(JG)などの学校別対策方法や、四谷大塚の予習シリーズに準拠した算数・理科の学習方法、時事問題、さらには合不合判定テストの解説なども含めて公開していきます。

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2018年入試に向けた麻布中の理科対策【麻布の直前対策】


「麻布中の理科」

麻布中第一志望の生徒さんにとっては、一つの関門とも言えるでしょう。

ここでは特徴と対策をお話しします。


麻布中の理科の特徴

1)麻布中の理科は「国語」である。

→麻布中の理科の問題はリード文がとても長いのです。その上で、小問がたくさん並びます。記述問題(1行記述か2行記述)も比較的出題されますが、推定配点は「1問1点」ないしは「1問2点」。


2)テーマが「大人の理科」である。

→テーマは高校理科で習うような単元から、理科の最先端のテーマまであらゆるテーマが扱われるのが特徴です。

テーマの例
 「蘭引」の仕組みと水の蒸発
 「ニホニウム」と原子の仕組み
 「遺伝」と形質
 「浸透圧」とジュースの濃縮


3)時間が足りない

→大問4つを解く時間が足りません。理由は問題文が長い上にじっくりと考えることが必要だからです。




麻布中の理科の対策


1)「国語」的文章について


 問題文を読み解いて行くと、「具体的な事象」「抽象的な事象」の2つに分類されていることがわかります。
 麻布の理科の典型的なパターンは
  「問題文に抽象的な理論が書いてある」→「それを解答者(=生徒)が具体化する」

 また、「対比構造」にも注目です。
 麻布中の理科に限らず、理科には対比的な構造をとると理解できる例がたくさんあります。

 例えば・・・

  「積乱雲」と「乱層雲」

  「積乱雲」 激しい雨 狭い範囲に降る 降雨時間が短い
    ↑ 
   対比
    ↓
  「乱層雲」 穏やかな雨 広い範囲に降る 降雨時間が長い


 といった具合です。


2)「理科的な言葉」に慣れる。

 麻布中の理科には「理科的な言葉」が並びます。

 筆者は理系出身ですが、理系出身なら大抵「ああ、この話は聞いたことある」というテーマが多いのです。

 そこで厄介なのが「専門用語」

 麻布の理科には、その場で初めて示されるような「専門用語」がたくさん並びます。

 しかし安心してください。

 専門用語については、丁寧に説明してあります。

 ですから、問題文に出てきた「見たことがない単語」には<>マークなどで目立つようにチェック

 その上で、説明されてる箇所に線を引いてみましょう。一気に解くのが楽になるはずです。


3)満点を狙うな


 これはどの学校にも言えることですが、満点を狙ってはいけません。

 麻布中の合格最低点はだいたい50%〜60%ラインです。
 得点でいうと100点〜120点です。

 算数・国語は60点ずつ。理科・社会は40点ずつですから、
 70%くらいを正答するつもりで解いていれば問題ありません。

 (ただ、もちろん、「空欄」はダメですよ?選択式の問題は時間がなくても埋める。記述も時間がなくてもそれっぽいことを埋めること!!)


4)理科雑誌で専門用語になれる

 これも大切。なんでもいいです。有名なところでいうと「科学雑誌のNewton」がおすすめ。
 
 これを読んで「わからない言葉」「わからない表現」が出てきたら習っている先生に聞いてみましょう。
 
 その作業を繰り返すだけで、「理科用語」になれることができます。


5)時事的なニュースには敏感に!

 例年、時事的なネタからの出題がみられます。ですから、その年のトレンドはおさえておくべき。


2018年に入試に向けては・・・


 東京地区での大雨
 →「記録的短時間大雨情報」が出されました。

 東京地区での「雹」
 →「雹」とは何か?だけではなく、断面まで出題されるかもしれません。
  実は雹の断面というのは地層のような模様がついています。
  積乱雲の中で発達した雹が重さで落ちる・上昇気流で上がる……を繰り返すからです。

 各地区での「火蟻」
 →「火蟻」はアリの仲間。アリは正確にいうとハチの仲間です。
  アリは「社会性を持つ生物」としても有名。麻布中で狙われそうなテーマですね。
  また、火蟻は筏(いかだ)を作って水辺を渡ることもできます。

 土星探査機カッシーニ
 →土星探査機カッシーニが探査を終了。土星の輪の中に入りました。
 土星の輪の中は意外にも空隙(すきまのことです)があった。


つまり、それぞれのニュースを知っているというレベルではなく
「深く追求する」ということが大切ですね。

ただ、これは受験生のお仕事というより、塾の先生のお仕事かもしれません。

調べるのには「理科の辞典」や「理科便覧」がおすすめですよ。


  


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