2018年入試に向けた麻布中の理科対策【麻布の直前対策】 算数・理科 2017年11月08日 「麻布中の理科」 麻布中第一志望の生徒さんにとっては、一つの関門とも言えるでしょう。 ここでは特徴と対策をお話しします。 麻布中の理科の特徴 1)麻布中の理科は「国語」である。 →麻布中の理科の問題はリード文がとても長いのです。その上で、小問がたくさん並びます。記述問題(1行記述か2行記述)も比較的出題されますが、推定配点は「1問1点」ないしは「1問2点」。 2)テーマが「大人の理科」である。 →テーマは高校理科で習うような単元から、理科の最先端のテーマまであらゆるテーマが扱われるのが特徴です。 テーマの例 「蘭引」の仕組みと水の蒸発 「ニホニウム」と原子の仕組み 「遺伝」と形質 「浸透圧」とジュースの濃縮 3)時間が足りない →大問4つを解く時間が足りません。理由は問題文が長い上にじっくりと考えることが必要だからです。 麻布中の理科の対策 1)「国語」的文章について 問題文を読み解いて行くと、「具体的な事象」「抽象的な事象」の2つに分類されていることがわかります。 麻布の理科の典型的なパターンは 「問題文に抽象的な理論が書いてある」→「それを解答者(=生徒)が具体化する」 また、「対比構造」にも注目です。 麻布中の理科に限らず、理科には対比的な構造をとると理解できる例がたくさんあります。 例えば・・・ 「積乱雲」と「乱層雲」 「積乱雲」 激しい雨 狭い範囲に降る 降雨時間が短い ↑ 対比 ↓ 「乱層雲」 穏やかな雨 広い範囲に降る 降雨時間が長い といった具合です。 2)「理科的な言葉」に慣れる。 麻布中の理科には「理科的な言葉」が並びます。 筆者は理系出身ですが、理系出身なら大抵「ああ、この話は聞いたことある」というテーマが多いのです。 そこで厄介なのが「専門用語」。 麻布の理科には、その場で初めて示されるような「専門用語」がたくさん並びます。 しかし安心してください。 専門用語については、丁寧に説明してあります。 ですから、問題文に出てきた「見たことがない単語」には<>マークなどで目立つようにチェック。 その上で、説明されてる箇所に線を引いてみましょう。一気に解くのが楽になるはずです。 3)満点を狙うな これはどの学校にも言えることですが、満点を狙ってはいけません。 麻布中の合格最低点はだいたい50%〜60%ラインです。 得点でいうと100点〜120点です。 算数・国語は60点ずつ。理科・社会は40点ずつですから、 70%くらいを正答するつもりで解いていれば問題ありません。 (ただ、もちろん、「空欄」はダメですよ?選択式の問題は時間がなくても埋める。記述も時間がなくてもそれっぽいことを埋めること!!) 4)理科雑誌で専門用語になれる これも大切。なんでもいいです。有名なところでいうと「科学雑誌のNewton」がおすすめ。 これを読んで「わからない言葉」「わからない表現」が出てきたら習っている先生に聞いてみましょう。 その作業を繰り返すだけで、「理科用語」になれることができます。 5)時事的なニュースには敏感に! 例年、時事的なネタからの出題がみられます。ですから、その年のトレンドはおさえておくべき。 2018年に入試に向けては・・・ 東京地区での大雨 →「記録的短時間大雨情報」が出されました。 東京地区での「雹」 →「雹」とは何か?だけではなく、断面まで出題されるかもしれません。 実は雹の断面というのは地層のような模様がついています。 積乱雲の中で発達した雹が重さで落ちる・上昇気流で上がる……を繰り返すからです。 各地区での「火蟻」 →「火蟻」はアリの仲間。アリは正確にいうとハチの仲間です。 アリは「社会性を持つ生物」としても有名。麻布中で狙われそうなテーマですね。 また、火蟻は筏(いかだ)を作って水辺を渡ることもできます。 土星探査機カッシーニ →土星探査機カッシーニが探査を終了。土星の輪の中に入りました。 土星の輪の中は意外にも空隙(すきまのことです)があった。 つまり、それぞれのニュースを知っているというレベルではなく 「深く追求する」ということが大切ですね。 ただ、これは受験生のお仕事というより、塾の先生のお仕事かもしれません。 調べるのには「理科の辞典」や「理科便覧」がおすすめですよ。 にほんブログ村[0回]PR